公園だより

公園スタッフから、⽇々のできごとやお花の情報などを発信しています。

公園の木と花㊳:マンリョウ

公園の園路沿いを歩いていると
鮮やかな赤い色の実が目に入りました。

マンリョウの実です。

マンリョウは、姿が似ていて同じように
冬に赤い実をつけるセンリョウに比べて、
大きく赤い実をたくさんつけることから、
その名が付いたそうです。

昔から縁起の良い木として、
正月飾りなどに使われてきました。

マンリョウの実は葉の下に隠れるように付くので、
気付かずに通り過ぎてしまうことも多いのですが、
このように赤くつやつやとした実が現れると
なんだか宝物を見つけたような気持ちになりますね。

皆さんも是非、マンリョウの木がどこにあるか
探してみてください。

ナンテンの実

冬によく目にする赤い実と言えば、ナンテンです。

常緑の緑の葉と赤い実のコントラストが
冬の公園に彩を与えてくれます。

「難を転ずる」ということで縁起の良い木
としても知られています。
赤い実には魔除けの力があるとも。

また、乾燥させた実は、咳止めの薬として
利用されてきました。

身近な存在ですが、古くからわたしたち人間の
暮らしになじみの深い植物のひとつです。

公園の木と花㊲:ヤツデ

公園の片隅でヤツデを見つけました。

「八つ手」の名の通り、大きな葉が
八つに分かれていることからその名が付きましたが、
実際は、葉の数は7枚だったり、9枚だったりもするそうです。

ヤツデは陽のあまり当たらない所に育つので、
それほど目立つ植物ではありませんが、
冬のこの時期に白い花を咲かせるので、
そのことでその存在に気付かされたりします。

花の少ないこの時期に咲くヤツデの花は、
昆虫たちにとっては、貴重な密の供給源となっています。

近くで観察していたら、いろいろな生きものに
出会えるかもしれませんね。

ヤブランの実

こちらの欄で、夏に花の咲く様子をご紹介した
ヤブランが、美しい黒い実を付けています。

まだ緑色の実も残っていて、
これから実の色が変化する様子を
眺めることができそうです。

ヤブランは夏の暑さにも、冬の寒さにも強く、
乾燥にも耐えるなど、環境への適応力の高い植物です。

しかも病気にも強く、1年を通して
その姿をほぼ変えることなく保ちます。

多年草なので、来年も今と同じ場所で花を咲かせ、
実を付けてくれることでしょう。

決して目立ちはしませんが、
公園を見守ってくれているような存在ですね。

公園の木と花㊱:イヌタデ

秋から冬にかけてのこの時期に公園を歩いていると、
よく目に入るのがイヌタデのピンク色の花です。

「イヌ」という名の付く植物は、他にも
「イヌホオズキ」や「イヌガラシ」など多くありますが、
その多くは「役に立たないもの」という意味で名付けられています。

今回取り上げるイヌタデも
雑草と見られることのほうが多い植物ですが、
よく見ると可愛らしい姿をしています。

先ほど花と書いた部分は、実は「萼(がく)」にあたります。
この萼が果実を包むように守っているので、
いつまでもピンク色の花が咲いているように見えるのですね。

公園を控えめに彩る脇役のご紹介でした。