公園だより

公園スタッフから、⽇々のできごとやお花の情報などを発信しています。

道保川生きもの通信 その12✈

道保川公園には時折山を登るような風が吹くポイントがいくつかあるようです。
住宅の隣接した上段公園で吹き上がる風の抜け道ポイントを見つけました。
谷風とは、日中谷底から山頂に向かって斜面を吹きのぼる風のことです。

日中に太陽光で温められた斜面の空気は軽くなり、谷底の冷たい空気が引っ張られることで
起きる現象です。

トンボの飛翔

アキアカネ

シオカラトンボ

トンボは天気が良く乾いた空気のときは高い所を飛び、
雨が降りそうな時は、捕食する虫も地表低く飛ぶため低く飛ぶ習性があるようです。

上段公園ではアキアカネがたくさん飛んでいます。
谷風に乗ってトンボたちが飛翔をしているかはわかりませんが、(笑)
すごしやすい季節に谷風に乗せて紙飛行機で遊んだり、
トンボたちに会いにぜひ遊びにいらしてくださいね☺

(おまけ)
事務所前にお客様が見つけてくださった木の実を展示しています。
ドングリ標本も始まりましたので発見されましたら是非事務所前の標本箱にお願いします。

こちらは秋の花のハ―バリウムです。
春先とは色味が一変して瓶の中にも秋色です🍁🍁。

ホタル復活プロジェクト~ホタルの幼虫大調査~開催されました

2025年10月5日 日曜日 「見つかるかな?ホタルの幼虫大調査!」イベントが開催されました。
今回は調査場所を一か所に絞り、第一発見者になるべく、参加者のみなさん調査に集中されていました。

当日の様子を写真で振り返っていきましょう✨

 

河岸段丘についての解説

まずは道保川公園の地形についてさっちゃん先生より解説がありました☺

①相模原の地形の特徴 上段、中段、下段に分かれる特徴がある
②道保川公園は上段と中段にまたがるようにできた公園
③木の根が張りやすい腐葉土層を通った雨水が湧水として流れているのが公園の特色であること

今回も二つの班に分かれて調査

調査場所
①丸崎左岸 Aグループ
②丸崎右岸 Bグループ

今回は5月のホタル観賞会でたくさんの飛翔が見れた丸崎方面のみを
ターゲットに調査をしました
第一発見者は果たして、、、?

確認できたもの

エビ   カワニナ
ヤゴ   オニヤンマ
トビケラ
サワガニ

水のきれいさの目安になる生きもののことを指標生物といわれています。

道保川で観測される生きものたちはきれいな水と、ややきれいな水にすむ生きものに
分類される生きものが多く見られるようです☺

水をバットの中に注ぐと、生きものたちが顔をだして泳いだり動き回るので
見つけやすくなります。
トビケラは一見すると体に小石や小枝をまとっているので動きだすとびっくりしますね!
水の中のミノムシみたいです😲

まとめ

今回は残念ながら時間内の第一発見者のいない状態で終了時間を迎えて
しまいましたが、そのあとの時間外に調査をしたところ、ホタルの幼虫を
1匹確認できました✨

大きさは12mmほどです

調査の様子

今回もたくさんのご参加をいただきありがとうございました!
水温が冷たくなる前にみなさんとじっくり調査ができ、また一つ理解が深まりました。

次回の環境学習ディスカバリバーは来年1月25日(日)
生きものたちのマイホーム インセクトハウスを作ろう
を企画しております。

生きものたちを観察をしながらどんな部屋が気にいってもらえるかな?
是非一緒に探してみましょう☺

 

道保川いきもの通信🐛その11

こんにちは、道保川公園です!
今回はチョウの幼虫をご紹介します。

アゲハの幼虫

下の写真はカラスザンショウの木を撮ったものです。
さて、チョウの幼虫は何匹写っているでしょうか?

答えは2匹? いえ3匹です。
右と左に伸びた枝にそれぞれ1匹づつ、緑色の幼虫を見つけられると思います。
3匹目は・・・
左下の葉っぱの上の黒いもの、これも同じアゲハ(ナミアゲハ)の幼虫なのです。

アゲハの幼虫は、卵から孵化した一齢幼虫から四齢幼虫までは、全体的に黒くて所々に白色が混ざる体色をしています。これは鳥の糞に擬態して身を守っていると考えられています。

サナギになる前の5齢幼虫は緑色のイモムシです。上の写真は5齢幼虫になった直後のようで、脱皮殻が横に残っています。

アゲハの幼虫の食草はミカン科の植物で、カラスザンショウもミカン科です。写真にも写っていますが鋭いトゲがたくさんあるので、アゲハの幼虫を観察するときは気をつけてください。