公園だより

公園スタッフから、⽇々のできごとやお花の情報などを発信しています。

道保川いきもの通信🐛その11

こんにちは、道保川公園です!
今回はチョウの幼虫をご紹介します。

アゲハの幼虫

下の写真はカラスザンショウの木を撮ったものです。
さて、チョウの幼虫は何匹写っているでしょうか?

答えは2匹? いえ3匹です。
右と左に伸びた枝にそれぞれ1匹づつ、緑色の幼虫を見つけられると思います。
3匹目は・・・
左下の葉っぱの上の黒いもの、これも同じアゲハ(ナミアゲハ)の幼虫なのです。

アゲハの幼虫は、卵から孵化した一齢幼虫から四齢幼虫までは、全体的に黒くて所々に白色が混ざる体色をしています。これは鳥の糞に擬態して身を守っていると考えられています。

サナギになる前の5齢幼虫は緑色のイモムシです。上の写真は5齢幼虫になった直後のようで、脱皮殻が横に残っています。

アゲハの幼虫の食草はミカン科の植物で、カラスザンショウもミカン科です。写真にも写っていますが鋭いトゲがたくさんあるので、アゲハの幼虫を観察するときは気をつけてください。

道保川いきもの通信🌸その10

こんにちは、道保川公園です!
やっと秋の空がやってきましたね。

公園にも秋に見られる植物がみられるようになってきました。

ヒガンバナ

ヒガンバナは漢字で書くと「彼岸花」。その名のとおり彼岸の頃に鮮やかな赤い花が咲く、秋の訪れを感じさせる多年草です。
道保川公園では上段公園の西側、中央階段の上り口や丸崎口などで見られます。

ヒガンバナは中国大陸が原産ですが、とても古い時代に日本に持ち込まれたそうです。
湿った場所を好み、川沿いの土手や田畑などに群生し、里山の秋の風景を彩る植物として各地に名所があります。

別名のマンジュシャゲ(曼殊沙華)のほか、全国でいろいろな名前で呼ばれており、数百から千種以上あるといわれています。
ヒガンバナは有毒植物であり、また、モグラやネズミや虫の害を防ぐため田畑のほかに墓地にも植えられることから、不吉な別名が多いようです。
赤い花弁がうねり、長い雄しべが大きく反り返る独特な形状が、この世のものではない妖しさを感じさせるからなのかもしれません。

道保川いきもの通信🌸その9

こんにちは、道保川公園です!
毎日とんでもなく暑い日が続いています。
熱中症にならないように体調にお気をつけください。

キツネノカミソリ

道保川公園では森林生態観察ゾーン、山野草観察ゾーンや林間広場下の林縁が自生地です。
他の野草があまり咲いていない暑い時期に茎を伸ばし、オレンジ色の鮮やかな花を数個咲かせます。園路に近い場所なので近寄って観察できます。

キツネノカミソリはヒガンバナの仲間です。ヒガンバナと同じく、花が咲いているときには葉がありません。早春のまだ他の植物が芽を出さないうちに葉を出して養分を蓄え、多くの植物が生い茂る頃には葉を落としてしまいます。

無駄な競争をしないで生き延びていく知恵なのでしょうね。

カラスウリの実

公園の維持管理をするうえで、つる植物はちょっと厄介な存在です。
生垣や花木の低木に巻き付いたり、ときには覆ってしまうことも。
カラスウリの名前の由来のひとつに、葉が大きく絡みついた木を枯らしてしまう瓜→枯らす瓜、というのがあるそうです。
木が枯れてしまわないよう、取り除くのが一般的な管理方法ですが、生物多様性の観点から支障がない場所では残しておく公園も多いのではないでしょうか。

カラスウリの実は、この時期はまだ緑色で縞模様があります。これから秋に向かって朱色や赤色に熟し、葉や茎が枯れたあともぶらさがって晩秋から初冬の景色を演出するようになります。

カラスウリの花については、いきもの通信その6(2024年9月9日)でご紹介しています。ご参照ください。

今回も、道保川公園ならではの公園だよりをおとどけしました。

道保川いきもの通信🌸その8

こんにちは、道保川公園です!
先週までの寒波が一転、今週は4月並みの気温になるそうです。体調にお気をつけください。
冬の寒さのなかで春の準備をしていた植物たちが、少しづつ花を咲かせてきています。

ウメ

白梅が先週から咲き始めました。他の公園や町なかではすでに満開の白梅を見かけました。道保川公園の白梅は少し奥手のようです。
紅梅はつぼみの先が少し赤くなってきました。この暖かさで今週中には咲き始めると思います。

フクジュソウ

黄色いパラボラアンテナのようなフクジュソウ。太陽の光を集めて花の中を暖かくして昆虫を呼び寄せるそうです。写真には写っていませんが、ハナアブが2匹、花の周辺に飛んでいました。

小さな花たち

川沿いの土手や林の縁の斜面には、気をつけないと見過ごしてしまう小さな花たちが咲いています。
ヒメオドリコソウは2月の初旬には日当りの良い池岸の斜面で咲き始めました。
ホトケノザ(写真)は同じ場所で中旬過ぎに見られました。

紫色のスミレの仲間やキランソウ、タネツケバナやハコベの小さな白い花、コバルトブルーのオオイヌノフグリもあちこちで見られます。
園内をお散歩の際はいつもよりゆっくり歩いて、こんな小さな花たちを探してみて下さい。

道保川の今昔写真

ご来園のお客様から大変貴重な写真をいただきました。

道保川公園が公園になる前の風景や、近隣の駅舎の様子。

道保川と相模原の何気ない日常風景ですが、
白黒ながらも澄んだ青空を感じさせる美しさ。

また、満開の桜を楽しむ最高の笑顔。
ひとつひとつが懐かしくて、美しく、
若い世代の子どもたちには新鮮な、宝物のような写真の数々をご紹介します。

田んぼで遊ぶ子どもたち

土を起こす前の時期にはこのような風景があちこちにあったそうです。
どんな生きものに会えたのでしょう

満開の桜を楽しまれている様子

桜満開。暖かい陽気と子どもたちの飾らない笑顔が素敵です。
こちらは場所は大島キャンプ場あたりでしょうか。

上溝駅木造の駅舎と相模線

昔の相模線のドアは、電車を利用されているお客様が手動で開閉されていたそうです。
木造の駅舎、梁が美しいですね。

こちらは満開の梅林のようです

小春日和の一日のようです。
柔らかい日差しと遠くが霞んでいるような暖かい日のようです。
ご近所の方とも会話がはずみますね。

そしてやはり道保川周辺は沼地や田んぼがたくさんあったようです。

背の高い稲穂がたくさんあった、湧き水から作られるのでとても美味しかった。

夏の暑い時期は最高に川遊びが気持ちよくて、楽しかったとお客様にお聞きしました。

最後に

こちらのファイルでも写真をご覧いただけます。

道保川公園では「ホタル復活プロジェクト」という生きもの、ホタルの生育環境を
良くしていく取り組みを行っています。

道保川の日々のひとつひとつと「ホタル復活プロジェクト」の
大切な役割を慈しみ、

時間と人をつなぎ、未来まで心が休まる風景を届けられるように
努めてまいります。