余熱利用の取り組み

余熱利用の取り組みについてご紹介しています。

小田原市環境事業センターとの連携

小田原フラワーガーデンのトロピカルドーム温室は、小田原市環境事業センターのゴミ焼却施設の余熱を利用しています。ゴミを燃やした時に出る高温の排ガスを利用して、温水(90℃)を作ります(余熱利用)。

小田原市環境事業センターとの連携図

この温水は、地面の中の管を通り小田原フラワーガーデンの内に運ばれます。運ばれた温水は「熱交換器」で、トロピカルドーム温室内を循環する水道管を温め、温室内を22℃に保ちます。温室を循環し冷やされた水は、「熱交換器」で再び温められて温室に戻っていきます。

施設見学について

トロピカルドーム温室余熱利用の施設見学が可能です。小田原市内の教育施設(学校等)が教育活動として利用する場合、在学する者、及び引率者は利用料金が免除になります。詳しくは、お問い合わせください。

余熱利用によるトロピカルドーム温室のみどころ

余熱利用で、一年中南国ムードが楽しめる熱帯植物の楽園に!直径40メートル、高さ22メートルのガラス張りの温室内には約300品種の熱帯、亜熱帯の花木や果樹が植栽されています。熱帯植物とは、一年の平均気温が18℃以上となる地域(熱帯気候)に生育する植物の総称で、10℃以下になると生育不良となり枯れてしまいます。環境事業センターから温水が送られてきているおかげで、生育地と同じように一年中暖かい環境となった温室内は、熱帯植物にとってはまさに楽園です。日本では見ることができない、珍しく、美しい花を咲かせたり、美味しいフルーツを実らせたり、私たちをまるで南国に遊びにきたかのように楽しませてくれています。

トロピカルドーム温室でみられる「熱帯気候」の植物とは

世界の気候区分は下図のようになっており、様々な気候によって植物にも違いがあります。

世界の気候区分図

植物の分布に影響を与えているのは、雨の量と年間の平均気温です。赤道を中心に、南極・北極に向かって、「熱帯」、「乾燥」、「温帯」、「冷帯」、「寒帯」の順に分かれており、それぞれの気候に適応した植物が生育しています。

温帯気候とは

日本は、一年の気温の変化により、四季がはっきりしている「温帯気候」です。多くの動物・植物が生息しており、樹木では、冬に葉を全部落として休眠する「落葉広葉樹」が主役となります。
ソメイヨシノは、春に花を咲かせ、夏に実をつくり、葉を茂らせ、秋に紅葉し、冬に葉を落として冬芽となります。「落葉広葉樹」は、このように一年間、気温の変化に応じて姿を変えながら、生長しています。

熱帯気候とは

トロピカルドーム温室に植栽されている熱帯植物が生育している場所は、一年を通して平均気温が18℃以上で暖かく、気温の変化が少ない「熱帯気候」です。日本では、沖縄県の石垣島や西表島が「熱帯気候」です。また「熱帯雨林」とは、熱帯気候の中で、一年で降る雨の量が2,000ミリメートル以上の地域です。(※日本の年間降水量は約1,700ミリメートル) 温暖で非常に多くの動物・植物が生息しています。四季がなく、一年中葉をつけたままの「常緑広葉樹」が主役となります。
小田原市環境事業センターの余熱を利用し、一年中暖かいトロピカルドーム温室では、これらの熱帯気候で生育する植物をいつでも間近で見ることができます。